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ネクスティ エレクトロニクス提供の水素燃料電池スタックを搭載したドローン、大臣認証を取得した日本初となる燃料電池飛行に成功
株式会社ネクスティ エレクトロニクス(以下、ネクスティ エレクトロニクス)が提供した水素燃料電池スタックを搭載した、ドローンワークス株式会社開発のドローンが、経済産業大臣の特別認可※1を取得した上で、2021年11月29日に国内初の水素燃料電池ドローンの飛行実験に成功しました。
なお、同ドローンは、JFEコンテイナー株式会社(以下、JFEコンテイナ―)が開発した、水素燃料電池ドローンに搭載可能な小型の「高圧水素用複合容器」を搭載しています。また、上記「水素燃料電池スタック」はH3 Dynamics LLC(以下、H3 Dynamics)社製であり、ネクスティ エレクトロニクスが搭載にあたり技術サポートを行ったものです。
飛行実験の様子
水素燃料電池スタックを搭載したドローン
水素燃料電池
【背景と目的】
ドローンの駆動エネルギー源である水素燃料電池を使用することにより、従来のリチウムイオン電池に比べ、長時間飛行が可能になり、積載能力も向上します。また、ガソリンハイブリッド型ドローンに比べ、二酸化炭素の排出を抑制する環境性能にも優れており、政府目標である『2050年までのカーボンニュートラルの実現』に沿った社会課題の解決にも寄与します。本実証実験の成功は、水素エネルギーの幅広い可能性を証明するものと考えています。
また、当社は燃料電池スタックを開発したH3 Dynamicsと今後協業を強化していきます。H3 Dynamicsは、非常に軽量、かつ高エネルギー密度の水素エネルギーを貯蔵するスタックモジュールの開発力をコア技術として保有しています。本技術はドローン以外にもAGV(無人搬送台車)や草刈り機を含む農業機器など、多様なアプリケーションへの応用が期待されています。
<会社概要・連絡先>
■ドローンワークスについて
会社名:ドローンワークス株式会社
所在地〒277-0814 千葉県柏市正連寺394-3 中央133-1 KOIL FACTORY PRO
ドローンワークスは、千葉県 柏の葉キャンパスに本社を構える無人移動ロボットの開発メーカーです。水素燃料電池ドローンの開発・製造・販売、水素燃料電池を使ったマイクロモビリティの受託開発などを行っております。ドローンワークスの詳細につきましては、http://www.drone.co.jp/ をご覧ください。
問い合わせ先 http://www.drone.co.jp/contact/
■JFEコンテイナー株式会社について
会社名:JFEコンテイナー株式会社
所在地:東京都千代田区神田猿楽町1丁目 5-15
JFEコンテイナーの高圧ガス容器事業本部(High Pressure Gas Cylinder Division 通称 HPC)は、高圧ガス容器(ボンベ)をコアテクノロジーとして、 輸送用容器から医療、水素関連分野へと事業フィールドを広げ、企業や社会が求める創造的な付加価値を生み出しています。お客様への提案活動を通じて基本構想の段階から参画し、容器の高圧ガス保安協会(KHK)認証取得までを行います。
詳細につきましてはhttps://www.jfecon.jp/contact/をご覧下さい。
■H3 Dynamics について
会社名:H3 Dynamics LLC
所在地:67 Ayer Rajah Crescent, #03-23/24, Singapore 139950
H3 Dynamicsは、遠隔セキュリティや産業資産検査用ドローンの運用を自動化するスタートアップであり、水素による動力推進技術の開発及び商品化を行っています。2015年に設立した同社は、米国、シンガポール、パリの3つの地域本部でグローバルに顧客サービスを提供しています。
詳細につきましてはhttps://www.h3dynamics.com/をご覧下さい。
■ネクスティ エレクトロニクスについて
会社名: 株式会社ネクスティ エレクトロニクス
所在地: 東京都港区港南2-3-13 品川フロントビル
ネクスティ エレクトロニクスは、豊田通商グループのエレクトロニクス事業の中核企業として、カーエレクトロニクスの分野においてトップクラスの規模を誇ります。同分野で培った自動運転技術、つながる技術等の最先端技術を、他の産業分野に積極的に転用するなど、技術・商材を核として、幅広い分野でお客様や世の中のニーズに応え、社会の課題を解決するソリューションを提供しています。また、グループのグローバルネットワークを最大限活用し、地域や分野を超えた最適なソリューションを提供しています。
問い合わせ先 FC-stack@nexty-ele.com
※1
ドローンワークスと、JFEコンテイナーは、 水素燃料電池ドローンに搭載する高圧水素用複合容器につき、高圧ガス保安協会(以下、KHK)の事前評価委員会での審査を経て、経済産業大臣の特別認可(以下、大臣特認)を取得しました。
水素燃料電池ドローンに搭載される高圧ガス容器については、高度150mからの落下事故発生時でも高い安全性を確保するため、経産省の「水素燃料電池ドローンにおける高圧ガスの安全に関するガイドライン(以下、ガイドライン)」への準拠を前提とした『KHKの特定案件事前評価』と『大臣特認』が必要となります。
ドローンワークスとJFEコンテイナーは、このガイドラインに適合した水素燃料電池ドローン用の高圧水素容器システムを開発。2020年12月に日本初の大臣特認を取得することにより、2021年1月から水素燃料電池ドローンの飛行が可能となりました。