第1章 CEATEC 2025のテーマ「Innovation for All」
入口に大きな看板
- CEATEC 2025の開催テーマは「Innovation for All」です。業界・分野・国や地域の枠を越えて、すべての人に届くイノベーションを目指すという CEATEC の理念そのものです。イノベーションは一部の人のものではなく、誰もが「創り、享受できる」もの——今年はその考えを、展示や体験を通じて分かりやすく示しています。
- 重要なのは「見せる」だけで終わらないこと。最先端の技術やアイデアが、未来の社会や暮らしにどう役立つのかを具体的に描き、より多くの人の参画と共感を生み、社会実装を加速することが求められています。
- 昨年との違いをひと言でいえば、「可能性の紹介」から「導入の現実解」へ。PoC 中心の展示から、運用設計(段階配信・ロールバック・アクセシビリティ・コスト・セキュリティ)まで含めた見取り図が増え、生成 AI の活用もログ要約や障害一次切り分けなど“現場で使える”具体例が目立ちます。
第2章 CEATEC 2025 でのスマートホーム
- 今回の開催趣旨は「経済発展と社会課題の解決を両立する『Society 5.0』の実現」です。あらゆる産業・業種の人と技術・情報が集い、共創によって未来を描くことが中心に据えられています。IoTの現場においては、相互運用の標準規格(matterやaliro)から認証、セキュリティ、保守に至るまで、一連のプロセスを一体的に捉えて検討する流れが一層明確になっています。
- Connectivity Standards Alliance(以下、CSA)のCEO、Tobin Richardson氏が基調講演でmatterの現状をプレゼンテーションし、グローバル標準であるmatterの現状と未来、AI時代におけるその役割について語りました。CSA日本支部のブースでは、matter対応デバイスの多彩なデモが展示され、来場者が実際に操作・体験できる場となっていました。
- スマートホーム2.0時代において、AIの社会実装の普及はスマートホームの進化を加速させます。AIが生活者の行動や環境を学習し、自律的に最適な制御を行うことで、利便性や快適性が飛躍的に向上します。また、高度な音声認識や自然言語処理により、誰もが直感的に操作できる環境が整い、幅広い層への普及が期待されます。さらに、AIによる異常検知やセキュリティ強化が安全性を高め、スマートホームは単なる機器の集合から、生活を支える知的なパートナーへと進化します。こうした変革は、Society 5.0の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。
第3章 CSA日本支部の合同展示
JIG(Japan Interest Group:CSA日本支部)の合同展示について
一つの大きなブースにて、さまざまなJIGメンバー企業が合同で出展しました。展示は大きく「B2C」と「B2B」の二つのエリアに分かれています。
| エリア | 展示内容 |
|---|---|
| B2C | 最先端のmatter対応デバイスの連携デモを体験いただけました |
| B2B | matterに対応したデバイスを取り扱うベンダー、 半導体商社や認証会社、証明書発行会社が自社のサービスの展示をしていました |
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CSAブースマップ
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CSA日本支部の紹介
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屋根のあるブース
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スマートホームの展示
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当社の展示様子
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matterに関する説明①
※matterに詳しくない方向けに、ブースの壁に掲げています -
matterに関する説明②
第4章 Nextyのmatter展示
OTA(Over The Air)※ファイル配信サーバー
matter対応エッジデバイスのファームウェア配信に対応するOTAファイル配信サービスです。
本サービスは来年公開する予定です。
※無線通信を介してデバイスのソフトウェアやファームウェアを遠隔から更新する技術
OTAファイルサーバ利用イメージ
- 特徴:
1.サーバー開発費や管理のコストを削減
2.アカウント登録するだけですぐにサーバー利用が可能
3.Webブラウザで直感的に操作できるダッシュボード - おすすめの利用シーン:
1.matterデバイス発売後のOTA配信に利用したい
2.OTAファイルの管理を一元化したい
3.各matterデバイスのOTA更新状況を可視化したい
matter変換モジュール
本基板を利用することにより開発プロセスの短縮が可能です。
僅か30mm×45mmのコンパクトさ
- 特徴:
1.matter の利便性を活かし、有線通信のプロトコルを簡単にワイヤレス化
2.設置の自由度が大幅に向上し、スマートホームや産業用途での活用が広がる - おすすめの利用シーン:
1.従来のプロトコルのデバイスをmatter化したい
2.工場、オフィスビルなどのスマート化を進めたい
matter対応ハブ、プラットフォーム
独自設計・開発により、高い互換性と安定性を実現し、さまざまなデバイスとのシームレスな連携を可能にするmatter対応ソリューションです。
プロトコル変換の例として、日本で広く利用されているECHONET Liteを用いた試作を行いました。
ハブを活用し、matterとECHONET Liteの制御・連携を実現する様子をご覧ください。
- 特徴:
1.ハブのファームウェア更新など自社管理による運用
2.自社で運用されているクラウドサーバーでのログ取得
3.ブリッジ機能によるmatterと他の規格との併用
4.Multi-Admin機能による複数のプラットフォームとの相互接続 - おすすめの利用シーン:
1.matter以外のプロトコルを搭載したい
2.デバイスに関する全てのログを自社で保持・運用したい
3.ハブの機能のカスタマイズ・最適化したい
第5章 Nextyが提供するmatterソリューション
matterの関連開発において、当社は全面的にサポートできます。私たちは、matterの仕様に基づいたデバイスの設計・開発から、実装、認証テストサポートまでのプロセスを包括的に支援することで、お客様の工数を最大限に抑えることができます。
具体的には、以下のサービスを提供しています:
1.技術コンサルティング:
matterの技術的要件や仕様についての理解を深めるためのコンサルティングを行い、プロジェクトの初期段階からサポートします。
2.デバイス開発:
matterに対応したIoTデバイスの設計・開発を行い、互換性や性能を最大限に引き出すための最適化を図ります。
3.ソフトウェア実装:
matterプロトコルに基づいたソフトウェアの開発を行い、デバイス間の通信を円滑にするための実装を支援します。
4.テストと認証:
開発したデバイスがmatterの規格に準拠しているかを確認するためのテストを代理で認証機関に実施を依頼し、必要な認証取得をサポートします。
当社の専門知識と経験を活かし、matterを活用した新しい価値を提供するお手伝いをいたします。お客様のニーズに応じた柔軟なサポートを提供し、共に成功を目指してまいります。お気軽にお問い合わせください。


