事例紹介(Nexty Electronics World)
リユースバッテリーを活用した大容量スイープ蓄電システム向け制御基板開発
NEXT Mobility
取組み背景
カーボンニュートラルの実現に欠かせないCO2排出量の削減に向けて、蓄電池は再生可能エネルギーの導入拡大に際して、電力の安定供給に必要であることから、今後需要が拡大していくことが見込まれています。加えて電池の材料となるコバルトやリチウムなどは、資源の埋蔵量に限りがあるため、使用済みの電動車用バッテリーを回収し、蓄電池として有効に活用するなど、地球環境に配慮した取り組みも求められています。
当社ソリューション
当社のお客さまであるトヨタ自動車株式会社は、このような状況に対して、2018年から電池のリユース技術の確立に向けて検討を重ねており、共同パートナーと実証実験を行っています。
また当社は、トヨタ自動車株式会社が開発した大容量スイープ蓄電システムに使用されるスイープ機能を有する基板開発を支援しています。本システムは、性能および容量の差が大きい使用済みの車載電池を扱うことが可能となるスイープ機能を搭載し、電池の劣化状態を問わず、かつ異種電池が混合した状態でも容量を使い切ることを可能にしています。
スイープ機能
直列につないだ各電池の通電と非通電(バイパス)をマイクロ秒で切り替えることで、充放電量を任意に制御するデバイスです。本デバイスは株式会社豊田中央研究所が開発したものです。スイープ機能を応用することで電池から交流を直接出力させ、または車載用インバーターをリユースすることで、パワーコンディショナーシステム(PCS)を省略し、コストダウンに寄与するとともに、PCSによる交流から直流に変換する際の電力損失を抑えることでエネルギーの利用効率向上を図っています。
当社の強み
- 供給難でも対応できるデバイス調達力
- FAEの長年の経験により蓄積した豊富なノウハウに基づいた、早い、ミスの少ない設計
- 協力会社の目利き力により、低コスト化と製造期間の短縮を実現
- 商社機能を使った、SCM(Supply Chain Mangament)全体における幅広い部品の輸送、保管の提案