近年、システムオンチップ(SOC)は、多ピンおよびファインピッチのBGAパッケージを採用するケースが増えています。
ネクスティ エレクトロニクスでは、専用のリワーク装置を導入し、お客様が開発された基板上でのSOC交換やリボールを行っています。
このコラムでは、BGA基板修理の概要と、当社のリワークサービスを紹介します。
本サービスは、どなたでもご利用いただけますので、ご興味がある方はぜひお問い合わせください。

BGA基板修理の概要
BGA基板のリワーク作業
BGAパッケージは、IC本体の裏側にはんだボールが配列されており、はんだコテでは修理ができない部品です。
また、近年のBGAはファインピッチや多ピン化が進み、ホットプレートやドライヤーなどでは熱が均一に伝わりにくいため、基板の機能を損なうことなくICを取り外して交換することが、困難になっています。
ネクスティ エレクトロニクスでは、最新の専用機材を導入しているため、基板やICへの負担を最小限に抑えながらIC交換を行うことができます。
BGA基板のリワーク手順
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1.準備作業
作業エリアを清掃し、必要に応じた前処理や材料(リワークステーション、はんだ、フラックス、メタルマスクなど)を準備します。
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2.基板の加熱、ICの取り外し
リワークステーションを使用して自動にて基板を加熱、ICを取り外します。加熱温度と時間は、基板やICの仕様に応じて調整します。
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3.旧はんだの除去
基板上の旧はんだを除去します。
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4.基板への再取り付け
新品、もしくはリボール済ICを基板に再実装します。これも自動にて配置・加熱を行います。
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5.最終チェック
ICが正しく取り付けられているか、また、はんだ接合が良好かをX線検査や外観検査にて確認します。
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6.テスト(オプション)
最後に、基板全体の動作確認を行い、リワークが成功したことを確認します。

BGAパッケージのリボール作業
BGAパッケージのリボール作業は、BGA(Ball Grid Array)パッケージのICを基板から取り外した後、再度取り付けるために新しいはんだボールを付けるプロセスです。
この作業は、ICの交換や修理の際に必要となります。以下に、リボール作業の標準的な手順を説明します。
BGAパッケージのリボール作業手順
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1.準備作業
必要な治具・材料(新しいはんだボール、はんだペースト、フラックス、メタルマスクなど)を準備します。
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2.旧はんだボールの除去
ICの裏側に残っている旧はんだを除去し、清掃いたします。
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3.新しいはんだボールの配置
新しいはんだボールをICのパッドに配置します。これには、メタルマスクを使用して正確に半田ペーストを塗布した後にボールを配置する方法が一般的です。
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4.再加熱
新しいはんだボールをICのパッドにしっかりと接合するために、再度加熱します。
加熱温度と時間は、IC仕様に応じて調整します。 -
5.冷却
ICが冷却されるのを待ち、はんだボールが固まるのを確認します。
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6.最終チェック
はんだ接合が良好かをX線検査や外観検査を行い確認します。

ネクスティ エレクトロニクスのBGAリワーク作業の強み
- 短納期対応
- 1台から作業受託
- X線検査による良否確認を実施可能
BGAリワーク作業においては、適切な温度管理が非常に重要です。
過熱や冷却の不均一が基板やICにダメージを与える可能性があるため、慎重な作業が求められます。
また、当社では、BGAパッケージのリボール作業を適切に実施することで、ICの再利用が可能となり、コスト削減や環境保護にも貢献します。
安心してBGAリワーク作業をお任せください。
本サービスは、どなたでもご利用いただけますので、ご興味がある方はぜひお問い合わせください。
BGAリワーク作業例

留意事項:事前準備について
リワーク作業には、事前準備が必要な場合があります。はじめてのご依頼の際は、ご希望納期の1か月以上前からご相談いただけますと幸いです。
事前準備例:
はんだボール材:必要なサイズや材質を確認し、準備いたします。
メタルマスク:リボールに必要なメタルマスクを、パッケージに合わせて準備いたします。
これらの準備には、約1週間程度かかります。