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技術コラム

省スペース化・高音圧・負荷診断機能付きのスピーカードライバー『NA1150』の魅力と活用事例

目次

日清紡マイクロデバイス社のスピーカードライバー(スピーカーアンプ)IC『NA1150』は、CMOS プロセスの負荷診断機能を内蔵したPWM 信号入力型のオーディオ・スイッチングドライバーです。マイコンからPWM信号(パルス幅変調)を入力し、D級スピーカーアンプとしてスピーカーを駆動できます。また、負荷診断機能により、スピーカーの断線やショートを検出できるため、音声インフォメーションを発する各種アプリケーションに最適です。
本記事では、省スペース・高音圧・高信頼性を実現する「NA1150」の概要と特長、車載ECUでの採用事例を通じて、製品の魅力と導入メリットを詳しく解説します。

NA1150とは?

NA1150はPWM入力・PWM出力のオーディオアンプ機能を持つスピーカードライバーです。デッドタイムコントロール回路、過電流検出付きのD級アンプ出力段(Hブリッジ)、過熱検出、低消費スタンバイコントロール機能を搭載。さらには、スピーカーハーネスのオープン・ショート・天絡地絡を検出できる負荷診断機能を小型パッケージに集積しています。
8Ωスピーカーに対して1.5W (THD+N=10%,電源電圧5V時)の出力が可能で、4Ωまでのスピーカーにも対応しています。(※THD+N:全高調波歪+ノイズ)

音声アナウンス機能を搭載したECU開発の現場では、できるだけ周辺部品を減らしてマイコンから音声を出力したい、また、スピーカーハーネスの断線やショートなどの異常も検知できる、シンプルなワンチップデバイスのニーズが高まっています。
こうした課題に対し、日清紡マイクロデバイスは、マイコンにPWM音声信号ミドルウェア「CRI D-Amp Driver」を搭載し、そこから出力されるPWM信号をNA1150に接続することで、少ない部品点数で高音質な音声再生を実現するソリューションを提案しています。さらに、NA1150の負荷診断機能によってスピーカーの断線やショートを検出し、異常が発生した際にはマイコンへ通知することが可能です。
※「CRI D-Amp Driver」は、CRI・ミドルウェア社が提供するマイコン+Hブリッジ回路の構成で、音声ICを使わずに(音声ICレス)サウンド出力する組込みマイコン用ミドルウェアです。

日清紡毎航路デバイス社の省スペース化と安心に貢献する音声出力ソリューション

NA1150の主な特長

NA1150は、主要機能を小型パッケージに集積し、周辺部品を大幅に削減、シンプルかつ小信頼なシステム構成を実現します。
NA1150は、マイコンのポートからPWM変調された音声信号を出力し、NA1150を接続するだけでスピーカーを簡単に駆動できるのが大きな特長です。負荷診断機能を備えており、スピーカーの断線やショートなどの異常を検出してマイコンに通知することができます。また、ディスクリート回路では設計が難しいデッドタイムコントロール回路を内蔵しており、貫通電流を効果的に抑制します。さらに、過電流検出やサーマルシャットダウン機能も搭載しているため、システムの安全性を高めることが可能です。
音声を出さない待機時にはスタンバイ状態となり、消費電流は1μA以下と非常に低く抑えられます。周辺部品が少なく、省スペース設計にも貢献できるため、CRI・ミドルウェアとの組み合わせにも最適なデバイスです。

NA1150の主な特徴

車載ECUでのNA1150採用事例

車載メーターECUには、安全な走行を確保するために複数の機能が搭載されています。代表例として、居眠り防止の警告機能や、自動運転中に操縦をシステムからドライバーに切り替える際の音声通知機能が挙げられます。これらの機能には高い機能安全レベル求められます。特に、通知の遅れや誤作動は重大な事故につながるため、車載ECU開発における音声アナウンスや告知音の重要性が高まっています。日清紡マイクロデバイス社のスピーカードライバー「CRI D-Amp Driver + NA1150」は、従来の音声再生ICやD級アンプICと比べて、より大きな音でスピーカーを駆動できます。さらに、負荷診断機能も備えているため、車載ECUでの採用が進んでいます。
以下に、従来のスピーカーシステムとNA1150を使用した構成の違いを比較しました。

従来のスピーカーシステムとNA1150を使用した構成を比較

従来の構成(イメージ図)NA1150(イメージ図)
回路
実装面積×
部品点数×
機能安全※×
設計工数×

※ISO26262準拠ではありません

これはあくまで一例ですが、NA1150を使用することで、スピーカードライバーの実装面積は配線を含めて約1/4以下となり、基板の小型化に貢献できました。さらに、部品点数の削減によりコスト低減や基板設計の自由度向上、基板レイアウトにおいてGNDラインの確保が容易になり、ノイズ対策にも効果的とのフィードバックをいただいています。加えて、安全機能をワンチップに集積化したことにより、設計工数の削減と機能安全の向上にも寄与し、より信頼性の高いシステム構築が可能となりました。

まとめ

NA1150は、車載ECUの音声通知や警告機能に求められる高音質・高信頼性を、省スペースで実現します。PWM音声信号に対応し、負荷診断や安全機能をワンチップに搭載しているため、設計工数の削減や部品点数の低減にも大きく貢献します。ECU開発において、より高性能かつ効率的な音声システムが必要な方に、NA1150は最適な選択肢です。
音声再生ミドルウェア「CRI D-Amp Driver」を搭載したシステムの音質を実際に体験したい方には、デモ機のご案内も可能です。製品の詳細やデモのご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ルネサスエレクトロニクス株式会社様製RX130開発ボード使用デモボード
(ご協力CRI・ミドルウェア株式会社様)

免責事項

本記事の採用事例・比較表は一例であり、すべての状況に適用されるものではありません。参考情報としてご活用ください。

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