今回は、WiFiのセキュリティーということで、
- WiFiのセキュリティーリスク:『不正アクセスのリスク』、『パケットスニッフィングとデータ盗聴』
- WiFiセキュリティーの基本設定:『強力なパスワード設定』、『暗号化方式(WEP, WPA, WPA2, WPA3)』

WiFiのセキュリティーリスク
WiFiは私たちの日常生活に欠かせない存在ですが、適切なセキュリティー対策を怠ると、さまざまなリスクにさらされる可能性があります。
本記事では、特に重要な2つのリスクである「不正アクセス」と「パケットスニッフィング(データ盗聴)」について詳しく解説します。
不正アクセスのリスク
WiFiネットワークが不正アクセスされると、攻撃者はネットワーク内のデバイスやデータに侵入し、以下のような被害を引き起こす可能性があります。
1. ネットワーク設定の改ざん
攻撃者がルーターの管理画面に侵入すると、DNS(Domain Name System)設定を変更し、ユーザーを偽サイトに誘導するフィッシング攻撃が可能になります。また、ファームウェアの更新を妨害し、脆弱性を悪用されるリスクも高まります。
2. データ漏洩
攻撃者はネットワーク内で送受信されるデータを傍受し、個人情報や認証情報を盗み取ります。これにはオンラインショッピングや銀行取引で使用される情報も含まれます。
3. 大量通信による被害
不正アクセスされたWiFiはボットネットの一部として利用され、大量通信によるインターネット速度低下や高額な通信料金が発生することがあります。
対策:
1. 強力なパスワード設定
初期設定のパスワードを変更し、長く複雑なものにする。
2. 暗号化方式の見直し
WPA3など最新かつ安全な暗号化方式を使用する。
3. 定期的なファームウェア更新
ルーターおよびアクセスポイント(AP)のファームウェアを最新状態に保つことで脆弱性を防ぐ。

パケットスニッフィングとデータ盗聴
パケットスニッフィングは、ネットワーク上を流れるデータを傍受・解析する攻撃手法です。特に暗号化されていない通信や公共WiFiでは、この攻撃が容易に実行されます。
1. 認証情報や個人情報の漏洩
攻撃者はパケット解析ツールを使用して、ログイン情報やクレジットカード番号など重要なデータを盗み出します。
2. ソーシャルエンジニアリングへの悪用
傍受した情報はアカウント乗っ取りや詐欺行為に利用される可能性があります。
3. 公共Wi-Fiでの危険性
カフェや空港などで提供されるFree WiFiは特に狙われやすく、偽アクセスポイント(AP)によってユーザーが知らぬ間に攻撃者のネットワークへ接続してしまうケースもあります。
対策:
1. VPNの利用
通信内容を暗号化することで傍受を防ぐ。
2. HTTPS接続の確認
暗号化されたウェブサイトのみ利用する。
3. 公共WiFiの利用回避
信頼できないWiFiネットワークへの接続は避ける。

WiFiセキュリティー対策は、日常生活や業務環境で発生するサイバーリスクから身を守るために不可欠です。 不正アクセスやパケットスニッフィングといった脅威に対抗するためには、適切なパスワード管理や暗号化技術の活用、そして安全な通信環境の確保が求められます。
WiFiセキュリティーの基本設定
安全なネットワークを構築するためにWiFiは私たちの日常生活に欠かせない存在となっていますが、適切なセキュリティー対策を怠ると、さまざまなリスクにさらされる可能性があります。
ここでは、WiFiセキュリティーの基本となる強力なパスワード設定と暗号化方式について解説します。
強力なパスワード設定
Wi-Fiネットワークを保護する最初の防衛線は、強力なパスワードです。
以下のポイントを押さえて、セキュリティーを強化することが推奨されます。
- 大文字、小文字、数字、記号を組み合わせる。
- 長さは最低でも12文字以上にする。
- 簡単に推測されるような単語や個人情報を避ける。
2. パスワードの管理
- 定期的にパスワードを変更する。
- 複数のネットワークで同じパスワードを使い回さない。
- パスワード管理ツールの利用を検討する。
3. 追加のセキュリティー対策
- 二段階認証を有効にして、アカウントのセキュリティーを強化する。
- ゲスト用のWiFiネットワークを別途設定し、メインネットワークと分離する。

暗号化方式(WEP, WPA, WPA2, WPA3)
WiFiネットワークの暗号化方式は、データの安全性を確保する上で極めて重要です。現在主に使用されている暗号化方式には、WEP、WPA、WPA2、WPA3があります。
- 最も古い暗号化方式で、現在はセキュリティー上の脆弱性が指摘されている。
- 64ビットまたは128ビットキーを使用。
- 使用は推奨されません。
2. WPA(Wi-Fi Protected Access)
- WEPの後継として開発された。
- TKIPを使用し、WEPよりも安全性が向上。
- 256ビットキーを使用。
- 現在では、より安全な方式に移行することが推奨される。
3. WPA2(Wi-Fi Protected Access 2)
- 2004年に開発され、2006年以降WPAに代わって広く使用されている。
- AES暗号化アルゴリズムを使用し、WPAよりも高度なセキュリティーを提供。
- 現在でも多くのWi-Fiネットワークで使用されている。
4. WPA3(Wi-Fi Protected Access 3)
- 2018年にリリースされた最新の暗号化方式。
- 384ビットのハッシュメッセージ認証モードを使用。
- より強力な暗号化と、「Personalized Open」機能による使いやすさを提供。
- WPA2の脆弱性を改善し、より高度なセキュリティーを実現。


推奨される暗号化方式:
現在、WiFiネットワークのセキュリティーを確保するためには、WPA3またはWPA2の使用が強く推奨されています。特に、新しいデバイスやルーターを購入する際は、WPA3対応製品を選択することで、最高レベルのセキュリティーを確保できます。
WiFiセキュリティーの基本設定として、強力なパスワードの使用と適切な暗号化方式の選択は不可欠です。パスワードは複雑で長いものを設定し、定期的に変更することが重要です。暗号化方式については、WPA3またはWPA2を使用し、古い方式(WEPやWPA)は避けるべきです。これらの基本的な対策を実施することで、WiFiネットワークのセキュリティーを大幅に向上させることができます。
最後に、WiFiルーターのファームウェアを最新の状態に保つことを強くお勧めします。セキュリティーは常に進化しているため、最新の対策を適用することが、安全なネットワーク環境を維持する上で最も重要です。
まとめ
今回は、WiFiのセキュリティーということで、 WiFiのセキュリティーリスクとして『不正アクセスのリスク』、『パケットスニッフィングとデータ盗聴』、 WiFiセキュリティーの基本設定として『強力なパスワード設定』、『暗号化方式(WEP, WPA, WPA2, WPA3)』に、 焦点を当てて説明いたしました。