GBW(利得帯域幅)とは?
オペアンプの利得帯域幅(GBW)は、オペアンプが対応できる信号の周波数帯域を決める重要な性能指標です。
GBWが大きいオペアンプは、高周波での信号処理に適しています。
設計者は信号処理に必要となる周波数帯域とGBWからオペアンプを選定する必要があります。
GBWの定義
定義式:GBW = オープンループゲイン × 周波数
オペアンプのオープンループゲイン周波数特性を下図に示します。

-20dB/decadeとは?
-20dB/decadeとは周波数が10倍になるとオープンループゲインが1/10倍(-20dB)になる傾きのことで、GBWはこの傾きを維持している周波数帯域のオープンループゲインと周波数の積で表現されます。
この周波数帯域では下式を常に満たします。
GBWと誤差の関係
「オペアンプ基本動作」において、反転増幅器のクローズドループゲインは、イマージナリーショートが成り立つという仮定のもとで、抵抗の比率によって求められると説明しました。
また、イマージナリーショートは、オープンループゲインが十分に大きい場合に成り立つことも説明しました。
イマージナリーショートが等価的に成り立つと見做せるかの判断基準は、想定される信号の帯域とシステムから要求される反転増幅器のクローズドループゲイン誤差に依存します。
要求される誤差を満たせない場合は、GBWのより大きなオペアンプに変更する必要があります。
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